前回は、水のエレメントを軸にして星座の性格の違いについて語らせていただきました。
エレメントとクオリティの組み合わせを考えると、12星座は理解しやすくなる。
今日は、他のエレメントについても考察してみましょう。
火のエレメントなら情熱や衝動、意欲、正義感が強いのですが、どうなるか?
牡羊座はクオリティが活動ですから、12星座の中でももっと積極性が強く、活動的、落ち着きない、飽きっぽい、何かに打ち込んでいるときには猪突猛進、ほかのものが目に入らない、というような性格なのですが、これも当たり前ということになります。
「これだけ陽の気質、プラスの質が集まったら、そりゃあ、そうなるだろう」ってわけです。
だけど、これだけのものが集まるからこそ、牡羊座は12星座で一番、積極果敢で勇猛、開拓精神にあふれたサインなのです。
獅子座は情熱や衝動、意欲、正義感など+不動ですから、蠍座と同じように自分のもとへとひきつけます。
そうすると、よく言われる、獅子座の「おれ様」的な気質が出来上がっていくのです。
12星座の中でももっともプライドが高く、エゴが強い。わがままとかいわれますが、リーダーシップ気質はもともとそういうものですし、だからこそ強い指導力を持つ人もいます。
ステージの中央でスポットライトを浴びるような瞬間が、獅子座的にはすごく満足感があるわけです。
射手座はこれが柔軟にアレンジされます。
もともとあった火の情熱や衝動は、人や状況に対応したものとなりますので、射手座は火のエレメントの中でももっとも多くの人間を意識し、正義感なども多くの人に適応できるような理念や哲学にしようとする傾向が出てきます(哲学や理念、宗教は射手座の範疇)。
また自分自身の火を、人に対して与えるということも行う可能性があり、たとえばこれは宗教家が熱く語るのと似たようなものです。
しかし、火のエレメントでは衝動が強く、そこを確固としたものにするという質はあまりなく、射手座においてもそれは同じ。
どこか無責任なところとかルーズなところ、それもまた射手座の資質です。美点としては、寛大さ、おおらかさですが、これはコインの表裏のようなもの。
射手座のおおらかさは、火を多くの人との間で交流させるために必要とされる気質なのです。
風のエレメントは、理智、理性、情報、ヒューマニズムなどに関連しています。
それが柔軟の双子座ではどうか。
とにかく数多くの情報を集めようとします。
双子座は12星座の中でも、もっとも好奇心が旺盛といわれます。それはそこから来ていますが、星座としても若く、深いところまでは行きません。とにかく多くを知ることが大事なので、よく言われる「広く浅く」になりがちなのです。
牡羊座に似て、ちょっと飽きっぽいところも出てきます。後半の知識欲を満たすためには、いつまでも一つのところにとどまれないからです。牡羊座と違うのは、牡羊座は体験型なので、一度味わうと満足して、それをぽいっと投げ捨てて、忘れてしまうところがあるのですが、双子座は習得した知識は忘れずに活用できる状態を維持します。
天秤座では活動宮として、この理性や知性を使おうとします。
理性や知性は、本来、自分の中にため込むところがあるのですが、活動宮ですからそれを外へ発していきます。
どうするのかというと、人との関係性の中で考え、よりそれを洗練させようとします。
考えることが風の特質でもあるので、活動宮といっても出しゃばった出方はせず(牡羊座みたいに)、できるだけ人として理性ある対処をしようとします。
その結果、天秤座は調和的とか人の顔色を見るとか、人に気を遣うあまり優柔不断になるとか言われるのです。
水瓶座は理智を不動としますから、やはり自分のもとへひきつけ、12星座の中でも終わりごろの星座で熟していますので、理性や知性を高いところへ押し上げようとします。
この結果、水瓶座は理想や主義思想といった意味を強く持つようになりますし、実際、凝り固まった部分もありますので(不動だから)、完璧主義とか理想主義みたいな偏った個性にもなってきて、やや浮世離れしたり、今の常識からはみ出ても構わないといった個性派にもなったりするのです。
しかし、情報を集める双子座→人間関係の中で知性を生かす天秤座→
というプロセスを経てきたわけですから、水瓶座は情報や知識と人間との関わりの中で統合しようとします(その統合が理想へと結びつく=こんな現実があり、こんな人たちがいるが、じゃ、どうしたら全体が良くなるのかという理念)。
地のエレメントは、現実的で実利的な性質を強く持ちます。エレメントの中でももっとも物質的な質が強い。
物質的というと、反対に精神性みたいなものからいうと劣ってるように誤解しないでください。物質の中には私たちの肉体や食べる行為、経済活動、住む家といった、とても重要な側面があるわけですし、どんな星座の質を持つ人であっても、この物質的なものから喜びを得ています。
また地のエレメントは、火のエレメンの次に必ず位置しますが、「やるぞー!」というのが火だとすると、地は「あ、ではこういう具体的な計画や対処をしましょう」という、確固とした現実的な手段を講じることができます。
つまり地がないと、世の中の何もはっきりとした成果や形を得ることができないのです。
牡牛座はこれを不動としますので、12星座の中でももっとも物質的なものを自分のもとへひきつけます。
牡牛座が所有にかかわるというのはここから来ていて、自分が得たものを維持する、持ち続けるということにかけては、非常に執着が強くなります。
ただ現実の地と不動がつき合わされるので、物事を決めたりするのに、ものすごく時間がかかります。
その代わり一度決定・決意したものについては、驚くべき粘り強さ、忍耐力を発揮して、努力し続けるようになります。
乙女座は一つ手前の獅子座がワンマン社長だとしたら、それを補佐する有能な秘書のような星座です。
柔軟の質を持つわけで、これを現実の地のエレメントが使うわけですから、世の中のありとあらゆる出来事に対しての、現実的な対処を有能に講じることができます。
結果、乙女座は実務能力では極めて秀でた星座だといわれるようになり、様々な事態にも対処できるように、かなり細かいところにも目配り気配りができるようになります。
やや神経質な側面、批判的な側面を持つのも、それだけ自己に厳しいから、人にもそれを求めるというのがあるからでしょう。
山羊座は活動の質を持つために、地のエレメントの中で、最終的な成果を上げようとします。
これは単純に言えば、社会的に成功しようとか、これくらいの年収にしたいとか、こういう人生を歩みたいとか、非常に具体的なプランを創造しようとします(活動なので)。
そそため山羊座は女性星座なのですが、やや男性的な野心も強く持ちます。その矛盾した資質は、根回しとか陰謀をめぐらすとか言った形をとる場合もありますが、それくらいのことができる人でないと出世はできない、社長にはなれないというのは、競争社会だから当然あるわけです。
高いところを目指すのでなければ、ものすごく堅実にまじめに生きようとします。それもまた山羊座の資質で、それは思い描く計画から外れないための美質でもあります。
12星座でも真面目さはトップランクにあるのが山羊座で、そういった資質もここから来ているのです。
どうでしょうか?
12星座の持つ意味や性格。
ちょっとだけ、イメージがつかみやすくなったのではないでしょうか。
ホロスコープの星座について考える時は、この記事と前の記事で学んだ三つの要素の組み合わせを考えて、12星座それそれの質や意味が、3要素のどういうところから来ているのか、考えながら読んでみてくださいね。
では、また。
次は10天体の解説をいたしますね。
あ、ノードもそこで解説いたします。
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すみません。予定変更しました。
ご質問があったので、それに沿って12星座の記事をもう一度ご用意いたします。
10天体の解説は、その後になります。