皆さん、こんにちは~(^O^)/
前回、ちょっと言葉足らずだったかもしれませんので、補足させてください。
月3回、3のつく日の更新は、8月の本講座開始後です。
プレ講座は、申し訳ないのですが、私の仕事の状況で不定期になります。ご容赦くださいね。
さあ!
皆さんにはこれから、占星術に関する基礎的な知識を深めながら、ホロスコープを理解するという、冒険の旅に出発して頂きますが!
今後の計画を、まずお話しておきます。
この一年でホロスコープの基本的な解読ができるようになることが目的です。
講座へのご案内でお伝えしていたように、計画としては
・基本的な知識(12星座、10天体、12ハウスの意味)
・アスペクトの解説
・チャート・パターンの解説
・ネイタル・チャートから読む性格
・ネイタル・チャートから読む職業・仕事
・ネイタル・チャートから読む恋愛
・ネイタル・チャートから読む結婚
・相性・縁の読み方
・ネイタル・チャートから読む人間関係(家族、友人)
・ネイタル・チャートから読む健康
・ネイタル・チャートから読む財・金運
・小惑星の解説
・天体の年齢域から人生を読む
など、様々な方向から読めるようになっていただきたいと思っています。
そのためにお教えしなければならないことは、じつは山ほどあります。
個人の生まれ時のホロスコープ、これをネイタルといいます。
ネイタルというのは出生、出生図のことを指します。
当面は、このネイタルを学んでいただきます。
それをこの1年で身に着けていただきたい!
これでも相当、お役に立つもののはず。
それだけでも人生のアウトラインは、多くのものが見えてきますが、やはりどうしてもこの作業には1年程度を要します。
もし1年を終えた時点で、その先を望まれる方がいらっしゃれば、過去や未来のこと、いつどのようなことが起きるか、今年どんな運勢なのか、そんなことも解読できるさらに高度な講座へ進んでいただきます。
(この上級クラスまで進み、しっかり習得することができたなら、もはや平均的なプロ以上になれます)
これはもう、皆さん次第です。
もうすぐ船出ですが、その前に予備的な知識を持っておいてください。
さっそくなんですが、ここで質問。
「そもそも、占星術って、なんなんでしょうか?」
そして、どういう成り立ちを持ち、なにがどうなってホロスコープというものができているんでしょうか?
いや、そもそもホロスコープって、なに?
あまり歴史的なお勉強をしても面白くもなんともないと思うんで、ここらへんは興味のある方はご自分で調べてみてくださいなのですが、占星術の起源は古代バビロニアだと言われています。
今から四千年くらい前のことです。
天体の動きと、この世の中に起きる出来事、そして個人の運命などが結び付けて考えられるようになったのは、この時代からです。
この古代バビロニアから東へ、インド占星術、(中国の)宿曜経などに変化しながら伝わって行き、じつは日本の四柱推命の一部にも、その思想は紛れ込んでいます。
西洋へは紀元前三世紀ごろに伝わり、ギリシアにおいていわゆる今の「西洋占星術」の基盤が作られていきました。
今に通じるホロスコープというものが、言葉としても形としても成立したのはこのギリシア時代だと言われています(星図自体はもっと古くからあったようですが)。
皆さんにお教えするのは、この「西洋占星術」です。
西洋占星術では、その人が生まれた瞬間の星の図面を作ります。
これがホロスコープです。
そしてこのホロスコープに、その人の性格や、仕事や愛情、健康といった様々な運勢が表示されているのだと考えます。
つまり占星術を学ぶということは、このホロスコープを読む知識や能力を身に着けることにほかなりません。
ただ、このホロスコープ。
観測技術の劣った時代では、かなりあいまいな部分を持っていました。
中世に作られたホロスコープでは、天体の位置がいい加減だったりするものもあるようです。
しかし、現代では高度な観測技術と惑星軌道の解析によって、PCにインストールしたソフトが瞬時に星の位置関係を計算して出してくれ、入力さえ間違えなければ誰でも「正確なホロスコープ」を入手できる時代になりました。ちょっと前のプレ講座でお伝えしたように。
ところで、皆さん。
12星座はご存知ですよね?
牡羊座 牡牛座 双子座 蟹座 獅子座 乙女座 天秤座 蠍座 射手座 山羊座 水瓶座 魚座
ご自分がどの星座の生まれなのか、それくらいのことは誰でも知っているのではないでしょうか?
でも、意外に知られていないのが、この12星座というのは、つまり「太陽星座」のことだということです。
12星座のどこに太陽が入っているか?
たとえば、獅子座に太陽があるときに生まれたら、獅子座生まれというわけです。
これって、どういうことなんでしょう?
一般的な西洋占星術(以下、占星術としますね)では、昔の「天動説」的な見方をします。
天動説というのは、私たちが住んでいる世界が不動で、太陽や月、星が回っているという考え方です。
実際、コペルニクスの登場で、じつは地球のほうが太陽のまわりを回っているのだということが提唱され(地動説)、それは科学的に証明されてしまった。
でも、占星術のホロスコープは「地球のある地点を中心にしてみた宇宙の図」です。
私たちの立つ、ここが宇宙の中心で、ここへ宇宙からどのような影響が集まっているのかというのを判断するわけですから、天動説に見方としては近いわけです。
地球を中心にして考えたとき、太陽は毎年、たとえば春分の日あたりには春分点(牡羊座0度)に戻ってきます。つまり365日で、天の360度を正確に一周しているわけです。
この太陽の移動するルート上にある星座、これがいわゆる12星座で、この12星座のどこに太陽があるのかというのが、いわゆる生まれ星座なんです。
そして12星座は、360度の天球を正確に12等分して配当されています。
だから、一個の星座は30度のエリアになります。
空を見上げてみましょう。
その空の切り取られた30度エリアが、一つの星座だということです。
そこで「あれ? そんなふうに星座の大きさって、きっちり決まってるかな」と思う人もいらっしゃるでしょう。
そうなんです。
実際の星座は、大きい星座や、非常に狭い星座、いろいろあります。
占星術でいう星座と、実在の星座は違うものだとお考えください。
実在の星座はただの象徴にすぎず、占星術はそれをもとに太陽の通り道である「黄道」を12のエリアに区分けしたものを採用しているのです。(注1)
さて、太陽なんですが、先ほど申し上げたように、365日で360度の12星座を移動するわけで、ざっくり1日に1度くらい(正確には平均1度弱)ずつ移動します。
ということは、太陽だけは動きが非常に正確なので、たとえば12/22~1/19の間に生まれた人は、太陽が山羊座にあるという言い方ができるのです。(注2)
これが結局、○○座という理屈です。
ところが。
他の天体はそうは行きません。
太陽のように1年で12星座を一周というわけではありません。
木星は12星座を一巡するのに、約11年ほどかかりますし、土星は約30年。
かと思えば、月は地球の衛星で、私たちのすごく近いところをぐるぐる回っているので、12星座を一周するのにひと月弱しかかからないのです。
このように12星座を運行する速度が異なる天体の位置は、太陽のように簡単に言えません。
すべて観測・計算して、その位置を確認しなければなりません。
そして、この太陽を含めた10個の天体すべてがそろわないと、その人の性格も運勢も、じつは、大半のことがわからないのです。
いわゆる12星座占いが当たらないのは、当たり前です。
もちろん12星座占いの性格とか、当たっている部分もあると思います。
しかし、その人の性格ひとつとっても、他に重要なポイントがいくつかあります。
そっちのほうが強く出ている人もいますので、そうなると太陽星座の性格がかすんでしまうこともあります。
こういったことも読まないと、その人のことは説明できないわけです。
12星座と10天体。
この組み合わせのほかに、出生時間によって出てくる「ハウス」というものがあり、これも重要です。
これらすべてが組み合わさって、はじめてホロスコープは完成します。
だから、ここではっきりと覚えておいてほしいのは、この講座でこれから勉強していただくのは、12星座占いではない、ということです。
12星座占いは、西洋占星術のごくごく一部分にすぎない。イコールではない、ということです。
さて、今日お伝えしたホロスコープの基本的な構造を、では、チャートで説明させていただきましょう。
これは、この記事をまさに書いているあたりのホロスコープ・チャートです。
ホロスコープは「地球のある地点を中心にしてみた宇宙の図」なのですが、どういう構造になっているか、本当に基本的なことを語らせていただきます。
この図では、地球のどの地点かというと、東京に設定してあります。
時刻は、だから、JST(日本標準時刻)になっています。
6月6日の13時24分。
お昼過ぎですね。
横に紫の線を引きました。これが地平線です。
そして、ホロスコープの中心に○を置きました。
この○のところに、皆さんは立っているとお考えください(地方の方もいらっしゃいますが、ここはまあ、そういう想定で)。
○はあなたという人間です。
あなたは地平線の上に立っていますが、この場所が東京都千代田区となっているチャートです。
紫の線の上側は、あなたが地上に立ってみることのできる空=宇宙です。紫ラインの下側は、地面の下、つまり地球の裏側に隠れている目にすることができない宇宙です。
空の上側といっても、視覚的には太陽が輝いている昼間なので、他の星は見えませんが、ホロスコープの上の方には金星♀があります。
(今は天体の漢字と記号を併記しますが、おいおい、慣れて憶えてくださいね)
太陽☉のそばには水星☿があります。
6月6日なので、当然、太陽は双子座♊にあります。それもど真ん中の15度。
そして地平線である紫ラインですが、ホロスコープの左端に「AC」という表記がありますよね。
これがアセンダント(ascendant)です。通常は、ASCと表記することが多いのですが、ソフトによってはACと表記されます。
アセンダントは、東の地平線上にある黄道上のポイントです。このチャートでは天秤座♎の8度になっています。
アセンダントは1ハウスのカスプ(境界線・始まりのポイント)とお考えください(例外はありますが)。
1ハウスは、このアマテルのホロスコープ図では「Ⅰ」となっているエリアですが、ハウスについてはまた解説しますので、お待ちくださいね。
今はこのアセンダントについて解説します。
この上のチャートの一時間前のものを出してみます。よく見比べてください。
12時24分頃。
アセンダント=ASCは乙女座♍26度です。
では、この10分後は?
12時34分頃。
乙女座♍28度です。

12時44分頃。
お、天秤座♎0度! 天秤座が、東の地平線上に昇ってきましたよ!
12時54分頃。
天秤座♎2度です。
このように10分刻みで確認しても、チャートは動いています。
だいたい、ASCや後で述べるMCなどは、4分に1度くらい動きます。
つまり、何時何分に生まれたか、というのは、とても大きな情報なのです。
この日の12時34分に生まれた子なら、アセンダントは乙女座で、12時44分に生まれた子なら、アセンダントが天秤座になります。
このアセンダントですが、このように動きを追ってもらうと、東の地平線に昇ってくる重要なポイントで、このポイントは次のように捉えてください。
今まさにこの世に生まれてこようとする命が、その扉を開くポイント
です。
生まれた瞬間に確定しているポイントで、その人の個性、外見、身体のコンディションなどにも大きな影響があります。その人のありようを示す。
アセンダントは東の地平線の黄道ポイントであり、その人を決定づける一つの大きな要因なのです。
これはまた解説しますが、ホロスコープ上は「東側」が自分です。そのもっとも東側の重要なポイントが、アセンダント=ASCだということです(この講座では、ACではなく一般的なASCと表記します)。
太陽がその人を表現するものとして重要なのは当然で、それはおわかりいただけると思うのですが(太陽星座になっているくらいですから)、他にもホロスコープはその人を表現する重要なポイントがある、その一つがASCなのです。
この具体的な解読は、また本講座で。
本日はホロスコープの構造の基礎的なことを憶えてくださいね。
続いていきますよ。
最初の見本のチャートに戻ります。
自分の立っているところから、空の真上を見上げてみましょう(南向きで)。
上向きの紫の↑が、あなたの目線です。
その先にMCというのがあります。これは南中点とかと呼ばれます。
Medium coeli=ミディウムコエリというラテン語で、まあ、天の中心といった意味です。ミッドヘヴンという言い方もありますし、日本語では天頂とか訳している方もいますが、この講座では南中点としておきます。基本、MCと表記します。
これは黄道と子午線が見た目上交わったところですが、ここでお伝えしたように、そのときその場で空を仰いだ頂上です。
これもASCと同じで、刻々と移動していきます。
地球から見た宇宙が、じわじわ回って見えるからです。
ASCがこの世でのその人のありよう、生まれてくるときの扉のようなものだと申し上げましたが、MCというのはこの世に生まれ出た私たちの、この社会の中でのありようにかかわっています。
個人そのもののありようではなく、個人と社会は必ず接点を持つわけで、それは多くは選択した仕事であったり、キャリアであったり、ステータスであったりします。
ASCは生まれ落ちたときの自分であり、その後、人生というピラミッドを登っていき、「どんな人になったか」という社会の中での顔を持ちます。到達点。それがMCです。
したがって、このMCやその周辺、とくに10ハウスには、その人の職業などがよく表現されることがあります。
むろん、そこに星がない人もいますし、だからといって悲観する必要はありません。
そこはまた読み方がいろいろあるのです。
今は基礎的な構造の学習です。
今日は一つ、ASCとMCについて憶えておいてください。
ついでにお伝えしておくと、ASCの反対側がDSC(ディセンダント)、MCの反対側がIC(Imum coeli=イムムコエリ)と呼ばれます。
DSC=7ハウスのカスプ(西の地平線)=対人関係やパートナー
IC=4ハウスのカスプ(地の底)=家庭、家族に関するポイント、自分の根となるもの
ASCが自分だとすると対向するDSCは相手
MCが社会の中での自分とするとICは家庭の中での自分や家族
というふうに理解しておいてもらったら良いでしょう。
そしてこの四つのポイントをアングルといいます。
アングルはホロスコープ上の、きわまて重要なポイントです。
ここを起点に始まるハウスが、1ハウス、4ハウス、7ハウス、10ハウスですが、これらのハウスは「アンギュラー」と呼ばれます。
これはまたハウスの項目で解説いたしますね。
さあ、どうでしょうか?
今日、解説したことをすでに知っている人もいらっしゃると思いますし、知らなかった人もいらっしゃると思います。
でも、こういうことに認識を深めると、わかってきますよね?
占星術の世界のルール。
世界観。
さあ、いきなり飛ばしすぎても情報が整理できなくなりますので、今日の予備講座に関してはここらへんにしてまとめておきましょう。
ホロスコープとは、地球のある地点を中心にしてみた宇宙の図。
ホロスコープには12星座と10天体、12のハウスがある。
占星術の12星座と実在の12星座は別物。その場所もサイズもまったく異なっている。
占星術の12星座は、太陽軌道である黄道を、春分点を起点に30度ずつ区分けしたもの。
いわゆる12星座占いでいう星座は、誕生日に太陽の入っている星座のことを言う。
太陽星座だけでは、その人のことはほとんど何も解読できない。
ASCやMCなど、ホロスコープには非常に重要なポイントがある。
皆さんにはこの後、まずは12星座について学んでいただきます。
ご自分の生まれ星座については、雑誌とかで解説していることも多いので、「あ~、わたしの星座はだいたいこんな性格」というのはお分かり頂いているかもしれません。
また、いや、ほとんど知らない、という方もいらっしゃるかも。
どちらにしても、全部の星座の性格や特質を、すらすらしゃべることは難しいかもしれません。
現段階ではここをまず、勉強しましょう。
ただ、講座の進み具合に合わせて、「全部覚えなきゃ!」みたいにせっぱつまることはありません。
正直、まっさらで占星術のことを勉強し始めて、12星座のすべてを暗記するのは、そう簡単にできません。
覚えているところ、覚えていないところ、ムラがあるのは当然です。
自分の興味のあるところは、人間、すぐに覚えますが、あまり関心のないところはなかなか覚えません。
やがてホロスコープを読むようになったら、そういうムラがあっても、ホロスコープを読むために、意味を調べなおしたりして、だんだんと身についていけばよいのです。
ホロスコープを読むころになったら、私のほうからお助けアイテムもお渡ししますので、ご安心ください!
あまり最初から飛ばしすぎると、混乱してきます。
次回は12星座の中身についての解説を、じわじわしていきますね。
基礎中の基礎ですが、これを抑えておくと、12星座全体のことも理解しやすくなります。
できるだけ早い段階で、解読するというほうへ向かいたいので、最初の頃の情報量は多いです。
よろしくお付き合いください。
では!
(注1)
占星術では牡羊座0度は春分点です。黄道12星座が確立されたころ(ギリシアで占星術が発展したころ)には、春分点と「実在の牡羊座0度」も同じでした。ところが春分点には歳差運動というものがあり、この二千年ほどの間に「ずれ」が生じてしまい、占星術で定めている春分点は現在、「実在の魚座」にあります。やがて、実在の水瓶座に移ります。
このように実在の星座と、占星術の星座には、視覚的にももう大きなずれがあるのです。
しかし、私は以前にこのずれが影響していないかどうか確認する作業を行いましたが、やはり占星術の牡羊座はあくまでも牡羊座で、そこに太陽や何らかの天体があれば、その天体は牡羊座の影響を受けており、実在の星座とは何の関係もないことが確認されました。
つまり実在の星座ではなく、占星術の星座で読んでいけばOKということです。
(注2)
○月○日~○月○日が××座という日付は、雑誌や本によって違っていることがありますよね? その境界付近に生まれた人は、「わたし、どっちの星座なの?」と悩まれることも。
これはいかに太陽が正確な運行速度でも、その年によっては多少の誤差があり、一日程度は違っていることがあるからです。
毎年、ある星座に太陽が入る日時は微妙に違います。ホロスコープも正確なものを作成すれば、太陽がどっちの星座なのかということは、すぐにわかります。